韓国伝統音楽鑑賞とソウルと近郊の旅

                              加藤洋男

 

2011年9月16日から21日までソウルと近郊、江華島・カンファド、水原・スゥオンの旅に行きました。私は韓国行き36回目。今回は一人でとも思いましたが、数回ご一緒の、H、K、Mの各氏とご一緒の4人旅になりました。帰国便で台風に会い、関西空港で降りるというハプニングガありましたが、韓国内は事故も無く、旅行を満喫しました。

帰ってから2日後と10月にも母が緊急入院して介護で何日も山形に行ったり来たりし、10月初めには北アルプスの笠ガ岳に登ったりで、旅行記をまとめる余裕が無く、記憶もだいぶ薄れてしまいましたが、メモと写真を元に記録したいと思います。

 

2011年9月16日(金)

 最近はアシアナばかりで、久し振りに大韓航空に乗った。アシアナと同じで焼肉定食が出て割合美味しい。コチュジャンをもらってかけて食べると、より美味しくなる。アシアナのコチュジャンはチューブに半分ほどしか入っていなくなったが、大韓のはまだ十分入っていた。Hさんは追加でコチュジャンを二つ所望していた。

 インチョン空港には予定通り午後3時半に着いて、Tマネーカードの分、2000円だけ両替。私は4万ウォンほど持っていたので両替なし。空港鉄道と地下鉄で鐘路3街・チョンノ3ガの宿、スカイモテルに着く。

空港鉄道は前回よりもずっとお客が増えていた。何しろバスだと8万ウォン掛かるが鉄道と地下鉄を使えば45千くらいですむし、時間も渋滞が無いので、確実だ。乗り換えの歩く距離があるけれども普通に歩ければ問題ない。早速、廣蔵市場・カンジャンシジャンに歩いていって明太子屋さんで両替。円高が続いて千円が14350ウォンになっていた。帰国前日の両替は15000ウォン近くまで上がっていた。107日現在15440ウォン。1000ウォン、少し安めだが70円で計算する。帰ってホテルで精算。週末2日は一部屋5ウォン、値上がりしていたが、それでも二人部屋で4泊して約12千円、一人6千円だから安いオカミさんにいつもの京都のお菓子『おたべ』をお土産にする。

旅館近所で6月にも通った、貝屋台に行く。私は貝類が大好きなのだが、ほかの3人はそれほどでもなく、少し残念だった。6月には貝とホヤ・モンゲが出たが今回は蟹だった。ムール貝のスープは青唐辛子が効いて良いお味が出ている。それとキョルベンイという巻貝。宿に帰り、ツマミも買って、ビールと焼酎で再乾杯した。

 
     ムール貝と渡り蟹         巻き貝・キョルベンイ

9月17日(金)

 朝早く目が覚めてHさんと近所を散歩する。タプコル公園の近所はハラボジ・おじいちゃん達の溜り場だ。お店を広げていたり、なんとなくおしゃべりをしたりしている。床屋が多い。値段は何と250一度試してみたい。白装束の韓服を着ているおじいさん・ハラボジが居たので、写真を撮らせてもらう。格好いい・モシイッタ





       いつものハンデクク

 朝はいつもの干し鱈の雑炊・ハンデクク。これもなんと140干し鱈と豆腐が入って、味は自分でつける。キムチを入れてもよい。食べた後、戦争記念館を見学。地下鉄、三角地駅下車。古代から現在までの戦争に関する膨大な資料が展示されている。敵国だった中国のタンクなども含め、かなりの数の戦闘機や戦車、戦艦が野外展示されている。料金は無料。



 


 



 

 


 

 
                            亀の甲船・コブクソン 豊臣秀吉の侵略と戦った

  
                      朝鮮戦争時の生活展示


中学生の団体が真剣な表情でレクチャーを受けていた。しかしアメリカのベトナム侵略戦争に加担したことやソマリヤなどの武力干渉に協力したことを肯定的に陳列しているのは許せない。管理は韓国国軍だから無理も無いかもしれないが、韓国内でも反対意見は強いと思う。アンケートがあったので『アメリカのベトナム侵略に加担した肯定的展示は許せない!』と書いた。しかし、靖国神社は宗教施設で論外だが、日本にも客観的に過去の戦争を記念記録展示する施設は必要だと4人のオジサン・アジョシの意見は一致した。

 お昼は梨泰院・イテウォンの田舎飯餐・シゴルパプサンで韓定食。30品目以上のおかずがずらりと並ぶのは見た目も圧巻だ。結構上品なお味で殆んど完食。料金は一人約500円。4人とも大満足。


 午後は地下鉄、南部ターミナルから歩いて20分ほどにある国楽院で今回の主目的の一つ、民族伝統音楽を鑑賞。毎週土曜の午後4時から1時間半の公演がある。料金は700円と格安だが、さらにHさん、Kさんは65歳以上のシニア料金で半額。一ヶ月以内の航空券を見せれば私とMさんは2割引になる。


    会場ロビーで

公演の主な内容は初めにピリ協奏曲、若い女性が独奏をする。ピリとは日本の篳篥・ひちりきのような楽器だが正直、起伏に乏しい曲で私も含め4人とも、うとうとしてしまった。2曲目は南道民謡。4人の女性歌手が斉唱したり、かわるがわる独唱する。言葉はわからないが、迫力のある歌唱で感動した。シナウィというオーボエの先にラッパが付いたような楽器で、農楽舞のときに先頭に立ってメロディを奏でる楽器。太鼓の伴奏で人が喋っているような感じがした。扇の舞は色々な機会に何回か鑑賞しているが国立舞踊団の公演ということで、鮮やかさチームワークのすばらしさに目を見張るものがあった。最後の解令は全員で合奏する、日本の雅楽のようなものだが、同じ旋律をただ斉奏するだけで、単調な感じがした。

日本の雅楽は十年以上前、横浜に住んでいたとき、山の会のメンバーで宮内庁に勤めていた人がいて、2回ほど招待券をもらって皇居で鑑賞した。いろいろな響きの広がりがあり、現代音楽を聴いているような気分になり感動した記憶がある

夕食、仁寺洞・インサドンのテンマルチプという店で、カジャミシッケ(鰈・カレイを醗酵させてコチュジャンであえた物)トトリムック(どんぐりゼリー)イカの丸ごと茹で、などをツマミにマッコリと焼酎を飲んだ。いずれもガイドブックに書いてあったように、大変美味しかった。


           カジャミシッケ

  
         トトリムック                    イカ丸茹で

 

9月18日(日)

 朝早く目が覚めてHさんと散歩に出る。老舗、里門ソルノンタンで食べようと思って下調べに行った。地上げで場所が変わってかなり迷ってたどり着いたら、日曜休みということだったのでいつものハンデククで朝食。 

江華島・カンファド観光に行く。地下鉄駅、鐘路3街・チョンノサンガは135、号線が止まるが、5号線が一番近く、宿から5分ほどで電車に乗ることができる。1号線の乗り場までは一番遠く、下手したら10分以上歩かなければならない。階段の上り下りもあるのですぐ出口を出て、表の道を歩いて移動したほうが楽だし、早いことに気がついた

地下鉄5号線、松亭・ソンジョン駅まで40分、キンポ空港の一つ手前の駅だが、カンファドのバスターミナルまでは、ソンジョンからバスで1時間以上かかる。観光案内所で時間を訊いて外浦里・ウェポリまでバスに乗る。40分以上掛かる。バスは日曜なので非常に混みあっていた。そこからフェリーに乗って、席毛島・ソンモドに10分ほどで渡る。うみねこがカッパエビセンを目当てに集まってくる。バスで15分の所に普門寺・ポムンサがあった。このお寺は韓国三大観音聖地の一つで、635年に建立されたといわれている。6月にもカミさんと行ったお寺だが明太子屋、洪林・ホンリムのご主人の話では母親が仏教徒でよく連れて行ったということで、お葬式もその寺でやり、店にも小さいちょうちんが飾ってあった。

  



6月には下のお寺しか見学しなかった。岩をくりぬいて作った礼拝堂がある。今回は急な階段をかなり登って上の磨崖佛も見学した。信仰の対象で、やはり熱心に五体投地で礼拝している信者がいた。海の景色が大変良かった。途中の休憩所で、日本に何年か住んだことがあるという感じの良いアジュマ・おばさんとお話しをする。

お昼は6月も食べたお店で食事。三人はペンデンイ定食とKさんは刺身がだめなので山菜ピビンパ。ペンデンイはホームページガイドのソウルナビではママカリと書いてあったがコハダに似た魚で、シーズンは46月で季節はずれなのか、しかも刺身ではなくコチュジャンであえたムッチムが出てきたが、あまり美味しくはなかった。包んでもらって宿に帰ってツマミにした。渡り蟹も季節はずれなのかあまり身が無く、味付けがしょっぱくいまいちだった。

バスターミナルに戻り、電話で予約していたユースホステルに行く。『地球の歩き方』にはターミナルの近くと書いてあったので日本から電話で予約したが、案内所ではタクシーに乗って行きなさい、ということだった。いい加減なところのあるガイドブックだ。タクシーで10分ほどの、山の中腹にある。日本ではユースホステルは料金が安いが韓国ではそれほど安くない。それでも値上げしても、一部屋3500円。設備はオンドル部屋で快適だった。

 
     ユースホステル                     食堂の冷麺

 
     食堂、餃子の後うどんを食べる      店主の子供、オムライスのケチャップで唇が真っ赤

夜タクシーを電話で呼んで、バスターミナルの中の食堂で食べる。タクシーは初乗り160円なので少し上がっても200円ほど、一人50円。やはり安い案内所で貸し切りタクシーの値段を訊いたら、一時間1400円とのこと。町に行くタクシーの運転手さんに訊いたら、その値段なので次の日朝8時半に予約した。連日ご馳走ずくめなので、夕食は、うどん、私は冷麺ですます。冷麺は美味しかったが氷が多い。中年のアジョシが一人でやっている店だった。小学生高学年くらいの息子がオムライスを食べに来ていた。結構愛嬌のある子供だった。

 

9月19日(月)

 8時半にタクシーが迎えに来る。11時半まででちょうど3時間。4200円÷4人=一人1050円で見学する。運転手さんはクラシック音楽が好きでBGMに懐かしいクラシック専用FMの曲が流れていた。『私はクラシックのファゴットの演奏家です。』といったら微笑んでいた。

まず、江華支石・コインドルという石墓の一種で、日本にも奈良郊外などに残っている。弥生時代に作られて、ここのは世界遺産にも登録されている。あんな巨大な石をどうやって運び、上に持ち上げたか?まだはっきり解明されていない。その後近所の歴史館に行こうとしたが、月曜で休日。5年前のガイドブック『地球…』には休みの記述は無かったのでがっかりした。





  

                         当時の住居復元
     

その後たくさん史跡はあるがまたの機会にして372年建立、韓国最古の寺、伝燈寺・チョンドンサ見学。ほとんど人がいなくて落ち着いた寺だった。

 

 


 帰りはやはりバスで松亭・ソンジョンまで。近所の食堂で昼食。ユッケジャン(牛肉の雑炊)を食べる。美味しかったが量が多く食べきれず、私とHさんは残す。

 

 夜は以前から行きたかった、ホルモン屋、良味屋・ヤンミオク。宿から歩いて15分くらいの場所にある。お姉さんが3回網を取り替えて、焼いてくれる。値段は結構高いが、勤め帰りの人で賑わっていた。たれが絶妙。骨付きカルビを追加で一人前注文する。もう一度また行きたい店だ。

 

 
                          骨付きカルビ   

宿までの帰りにマグドナルドでソフトクリームを買って歩きながら食べる。なんと35 宿に帰って、かっぱえびせん、するめをツマミに焼酎を飲む。 

 

9月20日(火)

 朝、M氏の顔色が悪い。昨晩ホルモン食べた後、宿でエビセン、するめの加工品を食べすぎ、飲みすぎて夜中に吐いて、下痢をしたようだ。宿で寝ているということでその日の予定は大変残念ながらパス。朝食は日曜に行けなかった里門ソルノンタン。500円と雑炊としては、値は張るが上品な味。私は何回か食べに行ったことがある。


地下鉄と電車でスゥオンまで行き、タクシーで八達門・パルタルムンから、水原華城・スゥオンファソンを約3時間かけて歩く。ここの城壁も世界遺産になっている。 以前よりも周りにマンション郡がメチャメチャ増えている。それも建物の間の隙間が狭い。世界遺産になったときにあわてて作ったのか、城壁のつくりが粗雑で、コンクリートがぼろぼろになっていた。

 

 

 




昼食は華虹門・ハフンムン近くの食堂で3人とも冷麺。美味しいが、やはり氷を入れすぎていた。ハフンムンは下を水が流れていて、虹が出るときれいだということだ。少し下流に虹が出やすいようにというのか、新たに噴水が設置されていた。

午後に宿に帰ってソウル駅のデパートのような巨大スーパー、ロッテマートでお土産など買い物。私はハングル教室Hiさんに頼まれたジューサーを求めて探した。店員さんに「ジューサーありますか?」と訊いたが通じなく、やはりジューソーと言わないと通じなかった。目当ての機種は無かった。1種類だけあったが、値段は1万以内ではなく28千円だった。高級な機種なのかもしれない。私はチョンガキムチ(帰国して食べたら美味)、皆さんは、胡麻油やコチュジャンを買い求めていた。

その後、清渓川・チョンゲチョンを少し歩く。いつもの明太子屋さんで買い物。いつもの屋台で食事。宿に帰り、NHK.BSテレビで台風情報を見ると関東地方直撃で、不安が募った。

 
        清渓川・チョンゲチョン            屋台のアジュマ

 

9月21日(水)〜22日(木)

 朝7時に宿を出る。空港で大韓の係員に台風のことを訊いたら、大丈夫という答えだった。台風より早く着くと判断して予定通り出発した。しかし不安は的中し成田で2回着陸を試みるが横揺れがひどく断念。台風上陸後スピードが速まり、ちょうどもろに台風にぶつかってしまった。結局、関西空港に着地変更、4時過ぎ着く。大阪から新幹線に乗ろうにもJRは不通。10時半の西船行きの夜行バスにした。空港のカウンターで予約をする。新幹線分の交通費は領収証を送れば後日振り込まれるということだった。

 梅田の居酒屋で打ち上げ。かなりうるさいが、勤め帰りのサラリーマンが心置きなく飲んでいる活気のある店だった。初めセットの生ビールで乾杯。その後芋焼酎をボトルでとって、ロックやお湯割で各自勝手に飲んだ。ツマミも大阪らしく考えられていて、ダダチャ豆が暖かいままで出たのには感心した。私は好物の懐かしい土手煮(土手焼き)なども食べた。

10時半の夜行バスで西船橋に向かった。バスも東名高速の緊急工事と大渋滞で 西船に着いたのは5時間遅れの22日昼過ぎになった。21日朝、7時半に地下鉄、空港鉄道、飛行機、リムジンバス、夜行バス……。梅田での4時間以外 一日半、乗りっぱなしだったことになる。非常に疲れた。


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