韓国、済州島・チェジュド、漢拏山・ハルラ山

                                       加藤洋男

 2009722日から25日まで韓国、済州島・チェジュドに行ってきました。メンバーはアルファベット順に、邦楽のI夫妻、M氏、茂原道標山の会のNさん、それに私加藤、Sさん、Tさん、ふわく山の会のYさんの8人でした。

 皆さん数回韓国に行かれた方ばかりだったので、登山も含め事故トラブルも無く、楽しく、印象深い旅になりました。因みに私は韓国29回目、済州島は初めてでした。


   雲の上なので日食が見られた

7月22日(水)

 成田空港9:45発なので745分集合。この日はちょうど日食の日に当たっていた。幸いA席だったので窓際に座れた。太陽の方向も左上から太陽が差し込み、観察撮影することができた。Nさんがボール紙を用意していたので、それにボールペンで穴を開け、ピンホールで、初めは白い化粧鏡の外側に、後で気がついて、座席にあったパンフレットの黒い部分に光を当てて観察した。

 関東地方は曇りで太陽が出なかった様だが、雲の上から観察できて嬉しかった。10時半頃から欠け始めた。一番欠けた時は三日月状態になった。ただ飛行機は早いので、みるみる元に戻っていく。


 
    撮影できたときはだいぶ戻ってしまった  かすかにハルラ山が見えた

  
       済州空港着陸直前

 済州空港には1220分に到着した。電話とメールで予約したはずの金さんの出迎えが無い。旅館に電話したら女将さんが出てきて、これからすぐ迎えに行くと言うこと。何故迎えが無かったのかは金さんと会わなかったのでよく解らない。娘さん?と車2台で迎えがあり、20分ほどで旅館に着いた。部屋割りはI夫妻と女性4人、男2人なので二人ずつ4部屋になり、お金は、各部屋ごとに払った。

 この日のレートは100円が空港で1300
wウォン(ウォンの表記が変換されないのでwで表記)だったので100w7.65円になる。四捨五入して基本的に円表記にします。今回泊まったキリンモテルは一部屋一泊35000w、3泊すると105000w8030円、一人4000円で済む。

 10500
wが半端なので5000wまけてくれないかと言ったら、女将さんが必死の勢いで、「うちは、本当は4万ウォンで泊めているんです」と言うことでした。


  
    キリンモテル

 2時過ぎ、道路向かいの海鮮雑炊屋さんに行き、トンデチゲとキムチチゲを頼む。約380円。トンデチゲは骨付き明太の身がたくさん入って非常に美味。旅の無事を祈り、ビールを飲んで乾杯

 
  おかず                    明太入り雑炊

 その後、ガイドブックに載っていた五日市場・オーイルジャンにタクシーで行く。タクシーは初乗り170円。27の付く日に、5日ごとに開かれる市場でこの日は22日だったので広大な規模で開いていた。

 ソウルの郊外にモラン市場といって49の付く日に開かれるやはり五日市場があるが、そこに比べると、近所の農家が直接店を出している感じが強く素朴で、特に野菜、果物の値段が安い。スイカは大きいもので500円、店によっては400円と言う値段もついている。『蜂蜜すいか・クルスバク』と表示しているのが面白い。日本の3分の1の値段だ。

 スモモとネクタリンを買った。かなりの量、日本の2倍強で一山400円弱。I夫人は五味茶の材料をどっさり買ったようだ。ほかに魚や漢方材料、衣類、瀬戸物……ありとあらゆる日用品が出品されている。ソフトクリーム屋さんがあったのでTさんとSさんとで食べた。4種類のが山盛りでカップに入り、80円。


 

 
                                    このスイカ400円弱

 
   魚屋                    地の小魚

 
    太刀魚が目立つ            これで80円弱

 

 夕飯は8時過ぎ、歩いて旅館の近所のコッカム食堂・シクタンという魚専門の食堂で食べる。地元の人で結構賑わっている。高い値段の料理は避けて、日本語も載っている立派なメニューを見て色々頼んだ。

 ザリ、オレンギ、ハンチなどという名前の地魚を使った、水刺身・ムルフェがメチャ美味しかった。スープに氷を浮かべ野菜も一緒に、それに小さく切った地魚の刺身が入っている。いずれも一人前540円ほど。


 
 
コッカムシクタン            ムルフェ・水刺身

 
              メニュー


     旅館近所、川の夜景

7月23日(木)
 
今回の主目的、漢拏山・ハルラサンへ登る。I夫人とSさん、Tさんの3人はタクシーを借り切って市内東部観光。4時55分にタクシーを拾い、運転手さんの了承を得て5人一台に乗る。約3018000wだが、早朝なので1万wプラス、計算が簡単なので3万w2300円にする。五人で割ると6千w、一人460円、安い!

 
  入口、案内                   横木の木道

     
休憩所の屋根の上に 何故かワンちゃんが…(同行Yさんの写真。以下Y)

 
   海抜900M        


      距離表 Y

 
    2番目の水場               つつじ花林待避所・チンダルレパッテピソ

 
     頂上間近                  鹿と遭遇


 5時半、城板岳休憩所・ソンバナクヒュゲソ出発。早朝のためか国立公園入場料1600wは徴収されなかった。少しずつ明るくなってくる。長期予報はあまり良くなかったが、幸いお日様が出てくる。横板の木道、幅が1m以上あり、楽に人が擦れ違える。

 途中2箇所水場があった。最初の水場では、『蛇注意・ペムチュウイ』の立て札があった。初めの休憩で朝食に海苔巻・キンパを食べる。始めは緩やかな登りで徐々に急になってくる。

 10時半、つつじ花林待避所・チンダルレパッテピソ、到着。簡単な食品を売っている。ガスボンベを買い忘れたので訊いてみたら、ボンベは置いていないとの事、残念。

  この辺りはつつじの花が咲き乱れると言うことで、その季節にまた登ってみたい。

 登山道には歩程250mごとに番号の表示があり、わかりやすい。またこれとは別にキロ数の表示もある。そして標高100mごとに『海抜・ヘバル…m』の標識がある。頂上手前で、鹿を一匹見つける。


 
         頂上間近  海抜1900M

 

   頂上1950M                ペグニョンダム




 1120分、頂上(1950m)到着。天気は曇りだが火口底、白鹿潭・ペクニョンダムもきれいに見えた。昼食はパンを食べる。女性陣が持ってきたおかずも色々頂く。写真を撮ったりして1155観音寺・カンヌンサコースを下山。パラッと雨が落ちてきたがすぐ止んだ。

 Iさんが足を痛めたので4時間弱の標準コースタイムが5時間20分かかった。朝の運転手さんが、日本語のわかる運転手さんを紹介してくれたので、携帯が通じ5時に観音寺駐車場に来てくれるよう予約する。

 5時に着きそうも無かったので、私だけ急いで駐車場に向かう。最後の方は結構雨も強く降ってきた。駐車場に着いて、また携帯で電話したら、運転手さんも5時20分位になると言うので、売店で缶ビールを飲む。おいしい!!

 
予約した運転手さんは金元南・キムウォンナムさんと言う方で、若いとき新宿で叔父さんのパチンコ屋を手伝ったりして、日本に5年間住んでいたということで日本語がぺらぺらだった。

 レンタカー込みで15
wで一日案内しますと言うことだったが、旅館に着いて女将さんに訊いたら、14wで既に予約してくれていたので、そちらにして下さいという事だった。



   プピョンサムキョプサル          焼肉街

 

 夜は7時半集合でやはり旅館から歩いて昨晩の大通りの裏の通りで、プピョンサムキョプサルというお店に入って黒豚の焼肉を食べた。

 結構脂っこい肉だが、ジンギスカン鍋を大きくしたような鍋で焼いて脂を落としながら食べる。この店の近辺は焼肉専門の店が固まっている。値段も記録するのを忘れたが安かった。


7月24日(金)
 今日は終日、運転手付きのレンタカーを借り切って、4.3記念館、済州民俗村を廻って、西帰浦・ソギポの名勝を見学する。朝8時出発のはずだが運転手さんが来ない。どうやら寝坊したようだ。

 女将さんに「済州島時間がありますか?」と訊いたら結構うけた。20分頃ようやく、すみません!とあわてて運転手さんが登場。後で聞いたら呉昌勲・オチャンウンさんといって33歳のまだ独身の青年だった。



     朝食、ウジンヘジャンクク

 時間は遅れて来たが運転はなかなか上手で、道も間違いが無く極めてスムーズに12人乗りの車は走った。値段はレンタカーと運転代で14、それに3?wガソリンを入れるので計17w約1万3千円。一人3万w2300円ずつ集めたので、残りは見学代や昼食代などに当てた。

 朝食は友人のイルボンさん紹介のウジンヘジャンククというお粥屋さん。KALホテルの坂を下った所と言うお話だったが、店が移動していて、呉さんが携帯で色々訊いたら、パシフィックホテルの近所にあった。ワラビや色々な海産物が入っているお粥で何ともいえない良い味だった。Sさんは調子が悪いのか、あまり食べられなかったが、Mさんが手伝って完食。






 
                             これから刻む文字を考えると言うこと

初めに向かったのは昨年出来たばかりの『済州4.3平和記念館・チェジュサーサムピョンファキニョングァン』。広場の3つの塀は7千人の行方不明者数の石を集めて作った。194843日に起きた、4.3事件・サーサムサゴンを記念して建てられた。

 本館では日本語のガイドさんが詳しく案内してくれた。当時24万人の住民のうち2万5千〜3万人が殺されたと言う、稀に見る悲惨な出来事だった。

 私は在日韓国朝鮮人の作家、金石範・キムソクボンの『火山島』と言う、この事件を題材にした大長編小説、全7巻を半年かけて読んでいたので、余計この事件について思いが強い。


     
 面白い彫像(あちこちにあった。ただし水が出ていたのはここだけ。) Y

 軍政のときはもちろん、最近までこの事件について語ることはタブーだった。61年経って、これから真相がもっと明らかにされると確信する。

 次は古い家屋に今も住んでいる民俗村もあったが、時間が足りなくなると思って通り過ぎただけにして、済州民俗村・チェジュミンソクチョンを見学。平日のせいか、見物人も少なく、のんびりした素朴な雰囲気が漂う。

 チャングムのロケ地だったと言うことで、ここかしこで目一杯宣伝をしていた。運転手の呉・オさんと歩きながら植物の名前や色々、日韓言葉の交流をした。



 チャングムロケ記念 Y

 
                         農楽舞

 昼食は奥の食堂で、呉さんも一緒に食べて御馳走した。冷麺とパジョン、呉さんはコンククスを注文した。いずれも6000w,460円。同じ値段で、粟米で作ったマッコゥリがあったので2本頼む。少し茶色に濁ったお酒だが、さっぱりして飲みやすかった。

 出口近くで農楽舞・プンムリを見学。踊り手に女性が居るのが珍しかった。そのせいか柔らかな感じで、ソウルの舞に比べ、素朴で昔からの伝統を感じた。ソウルの劇場や民俗村での農楽舞は、かなりショー的になってしまっているのかもしれない。(もちろん、そちらも面白いのだが…)


 

 西帰浦・ソギポまでは1時間以上かかり、まず、天地淵瀑布・チョンジョンポッポを見学。平日なのに夏休みなのか、家族連れやカップルでかなり混んでいた。滝は雨が降った後なのか、水が濁っていて川も茶色だったのが残念。土産物屋や食べ物屋さんがずらーっと並んでいるのは何処でも同じだ。



 

 次にウェドルゲという奇岩見学。『たった一つの魂』と言う意味の岩は、海中から20mの岩がそびえてなかなか良い風景だった。やはりチャングムのロケをしたと言う事で、チャングムマダン・チャングムの庭という公園が作られて、それに沿って崖際の路を歩いていくと、素晴らしい景色が眺められる。

 駐車場に戻って4時半を過ぎたので今回はここまでにした。宿に帰ったのは6時近かった。



     山のような豚足・チョッパル

 
    果敢な挑戦              右側スンデ

 
夜は東門市場まで行き、各自で好きな所で食べることにした。私とMさんは、豚足・チョッパル屋さんに入って注文。お持ち帰りも兼ねている店で、少しずつは注文できないらしい。12000W900で山のような豚足が出てきた。日本のと違って柔らかい部分も入っているので食べやすいが、初めから持ち帰るつもりで無理をしないで食べることにした。スンデも注文。

 持ち帰ってYさん達に食べてもらったり、彼女はミニクーラーを持ってきていたので、帰りは電車の中まで入れてもらって、家に帰ってから、ご近所の方に分けてあげたりした。

 翌朝、氷が売店に無かったので釣具屋さんに行ったら2キロ入りの大きい氷しかなくて、少し…と言ったらペットボトルに水を入れて凍らせたのを「サービス」と言っていただき、嬉しかった。

 
他の人達はトッポキや揚げ餃子などを別の店で食べて美味しかったらしい。


725日(土)
 
いよいよ帰る日。楽しいことはあっという間に過ぎてしまう。朝食はとなりのクッパ屋さんでヘムルタン・海鮮スープを食べる。これがなかなかのもので、海老や蟹、トコブシ、あさりなどの海産物と豆腐、エノキが入ってなんとも良いお味、610円。


      海鮮スープ・ヘムルタン

 タクシーで初めの日に行けなかった観徳亭・クァンドクジョンと、復元された済州牧官衙・チェジュモッグァンナに行く。ここで、メーターを倒さない運ちゃんに初めて出会った。日本語で色々観光のことを話しかけてくるのでそれに気をとられて、油断をしてしまった。請求は4000w位なので200円位ぼられたことになるが、まあいいか、ケンチャナヨ!という気分になってしまう。

 観徳亭は済州島最古の建物で1448年に地方官史が青少年の訓練場として建てたもの。他の建物は古い絵から再現した建物。Iさんはその絵が載っている本を買っていた。



      観徳亭・クァンドクジョン



 
                               牛の彫像


      牛の彫像横から。変にリアル Y

 日本語ボランティアで76歳のおじいさんが色々世話をしてくれた。年齢から言っても終戦のときは12歳だから日本語を習わされた最後の世代になるのだろうが、最近も勉強を続けているということだ。

 
    三聖殿                    三姓穴・サムソンヒョル

 それから、三姓穴・サムソンヒョルを見学。ここは古代済州島が独立国であった頃、タムナを創始した三神人の誕生伝説が伝えられている国家史跡。日本語のDVDアニメでわかりやすく解説してくれた。気候が良いのか木々がものすごい高さに、うっそうと茂っている。神秘的な雰囲気が漂っている。

 ただ、肝心の三姓穴は柵があって近づけず、観られなかったのは大変残念。神聖な場所だから、むやみには見せられないと言うことか? その後、となりの済州自然史博物館・チェジュチャヨンサパンムルグァンを見学。こじんまりした博物館で、30分ほどで見学できた。



    自然史博物館前・トンハルバン

 旅館に帰って荷物をまとめて預け、最初の日に予定していた水産市場・スサンシジャン、二階の食堂で昼食。一階の生簀の、かなり大振りのヒラメ、やりいか、ホヤを裁いてもらって二階に持っていく。この値段なんと53000w、4100円しません

 
二階の食堂で太刀魚の塩焼きを頼み、色々おかずが付き、大満足だった。ご飯は時間がかかると思ったら、一人前ずつお釜で炊いて、おこげをつけて出てきた。


 
                           左から ヒラメ、ほや、やりいか、ヒラメ

 
   ほや・モンゲ  Y              やりいか・チャンオジンオ Y

 この後、東門市場・トンムンシジャンで自由行動、買い物。私は小さい包丁と、一人用のお膳(韓国伝統仕様のステキな作りで何と1150!?) それとチジミ用の粉(1キロ150円)を2個買った。

  
  チヂミ粉、150円(千葉栄町では480円)   一人用お膳、たたんだ所



 旅館に帰ったら女将さん・アジュマが食べきれないほどのスイカを食べやすく切って振舞ってくれた。別れがつらかった。

 また、漢拏山・ハルラサンには、つつじ・チンダルレの咲く頃登ってみたい。
 今回食べられなかった、あわび粥、雉料理などの数々、見残した名勝、そして人情……。
済州島には、また何回でも訪れてみたい。


  
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